リハビリ
ハムストリングス肉離れの受傷直後は、RICE処置(R:安静、I:アイシング、C:圧迫、E:挙上)を実施し、患側へ体重をかけることは控え、松葉杖での免荷やひどい場合には車椅子を用いることが望ましいです。
肉離れは、文字の通り筋肉が断裂してしまっているので、急激な動作や過度なストレッチングは再発のリスクになるので、なるべく避けるようにします。
リハビリの内容は、ハムストリングス肉離れの原因を一つづつクリアしていくことになりますが、患部のストレッチは慎重に行なっていきます。
ハムストリングス肉離れの受傷時に多い、股関節屈曲と膝関節伸展の動きは、ハムストリングス以外にもふくらはぎの筋肉や股関節周囲の筋肉も影響していますので、患部の痛みや腫れの引いていない期間は、他の部位の柔軟性を出すようにアプローチしていきます。
その後、痛みや腫脹が引いてきたら、患部の組織のストレッチも慎重に行い、筋力トレーニングやランニング時の脚の動き(レッグサイクル)の練習も体重をかけない状態から始めていきます。
ランニングが開始できるようになってからも、急激な動作は避け、ランニングスピードを上げるよりもランニングフォームを修正することに時間を費やすことが重要となります。
サッカーやラグビーなどで肉離れを起こした場合には、切り返しやキック動作などの確認も行なっていきます。
コンディショニングやウォーミングアップ不足による肉離れ受傷の要因もありますので、アスレティックリハビリテーションの段階からウォーミングアップやコンディショニングに関する指導を並行して導入していくことが必要になります。